イベント「ワクワク減災力」のご報告:その①

朝晩はずいぶん冷え込むようになってきました。
すっかり秋ですね。

 まだ秋のはじまりをなんとなーく感じるくらいだった106日(土)7(日)にイベント「ワクワク減災力」を開催しました。

今日はそのご報告その①です。

 実は今年で3回目を迎えるこのイベント。
こどもたちに12日で防災や減災について体験してもらう内容となっています。

1日目は避難所キャンプ。
みんなが心地よく過ごせる避難所を目指して、様々な事件(!)を解決していきます。
みんなで考えて「生きる力」を身につけていきます。

当日、続々と参加者のこどもたちがやってきました。
まずは今日の流れなどの説明をみんなで聞きます。
っっっと思ったらいきなり地震!サイレンがなって「地震です!」のアナウンスが!

みんなさすが。学校でも避難訓練をしているんですね。
みんなちゃんと頭を守っています。 

ああ、びっくりした。

そこでナマズ先生(!)こと高知大学地域協働学部の大槻先生からこの避難所について説明。

地震が発生してみんなこの小さな蔵に避難してきました。
これからみんなで一緒にここで生活をしていかなくてはいけません。

 まずは5人ひとくみでグループをつくって、それぞれのリーダーを決めていきます。

チームリーダー
ダンボールリーダー
火おこしリーダー
お米リーダー
紙食器リーダー

はじめましての人同士もいるので、なかなかうまく話あいができないところもありますが避難所はいろんな人があつまるところ。
勇気を出して自分の意見を伝えたり、他の人の意見を聞いて各リーダーを決めていきます。

リーダーが決まったらまずはダンボールハウスをつくっていきます。
ダンボールハウスをつくる手順をみんなで聞きます。
ふむふむ、、、なかなか大変そう。

さぁ!ダンボールハウスリーダーを中心に作業開始!っと思ったら、あれれ。
なにか意見がある人がいるみたい。

「つくるの大変だし、みんなで仲良くいっしょにいればいいし、しきりなんていらないんじゃなーい?」
すると、それと同じ意見の人が
「そうしようそうしよう!みんなそれでいいよね!」ともうつくらないでいいんじゃない?という空気になってきました。
すると、「えー、いやだよー」「だって着替えとかどうするの?」との意見も出てきました。

ナマズ先生がみんなにいろんな意見を聞いてくれます。
「みんなで仲良くできるからつくらなくていいよ。」
「プライバシーも必要だよ。」
「人目が気になる人もいるよ。」
最後はみんなに意見を聞いて多数決。

プライバシーを大切にするためダンボールハウスは必要ということでまとまりました。 
最初につくらなくていいんじゃないと意見を言った人も他のみんなの意見を聞いて、納得してくれたみたい。 

さぁ、ダンボールハウスをつくろう!

みんなで協力しながらつくっていきます。
すると、避難所にだれかやってきたようです。

「すみませーん。家が壊れてしまって、ここに避難できるときいてやってきたんですけど、犬と一緒でもいいですか?」
かわいいチワワをつれた男性がやってきました。
こどもたちの何人かは喜んでワンちゃんの近くにやってきました。
「いいよいいよー!」 

でも「ぼく犬アレルギーだから一緒の場所にいると体調が悪くなっちゃうからやめてほしいな」という人が。
ほかにも「私は犬がこわいからいやだ」という人も。

 どうしたらいいのかな。
ナマズ先生がみんなに意見を聞いてみます。

「ケージかなにかにいれてあげたらいいんじゃない?」
「アレルギーの人とは離れた場所にいてもらったら大丈夫」
「はなれていても毛を吸いこんだら咳がでちゃうんだよ」
「こわいからどこにいても嫌だな」
いろんな意見がでてなかなかまとまりません。

 すると、携帯電話に連絡が。
ワンちゃんをつれて家に来てもいいよという知り合いの方がいたようです。
男性はその方の家によせてもらうことになりました。

 避難所にはいろんな人が避難しに来ます。
ペットを連れてくる人もいるしアレルギーがある人もいる。
その時々でみんなで話し合って解決方法を決めていくことが大切です。
今回は知り合いのお宅が運よく見つかってよかった。 

さぁ、ダンボールハウスづくり再開です。

できましたー!
みんな長い時間おつかれさま!
どこのハウスに入るか場所きめをして、ひとだんらく!

すると一人の女の子からこんな質問が。
「着替えはどうするの?このはうすだけじゃ上からのぞいたら見えちゃうよ」
たしかに。老若男女一緒に生活するこの避難所で着替えるにはこのハウスだけじゃちょっと心配かも。

「女子が着替えてる間は男子があっち向いてたらいいじゃん」
「いやだよー!見る子がいるかもしれないもん」
「男子だって見られたくないし!」

男女でも意見が割れてる様子。
ナマズ先生や大人も入っていろいろ意見交換。
最後には女子が着替えている間は男子に外に出てもらう。
男子が着替えている間は女子も外に出ていく。
でまとまりました。

避難所ではふだんとは違ういろんな問題がでてくるね。 

さぁ、ちょっと休憩。
みんなにお菓子が配られます。
こども大人も一列にならんでー。

みんなお菓子がもらえるとあって大喜びで並びます。
お菓子をもらって自分のハウスにもどります。
なにがはいっているのかな。 

「みんなお菓子ある~?もらってない人いない~?」

あれ?
列に並んでいなかった人がいるみたい。
その女性に大人が声をかけます。

「お菓子もらいました?」
「?」

返事がありません。
なんでだろう?

なんにんかのこどもから
「耳が聞こえないんじゃないかな?」との声が。

するとやりとりを見ていた女性がなにかとりだしてみせてくれました。
「障害者手帳」です。
耳が聞こえないことを身振り手振りで教えてくれました。 

どうしたらいいんだろう?
一人の女の子が「書いて伝えたらいいんじゃない?」

紙に書いて聞いてみました。
『お菓子もらいましたか?』

身振り手振りの他にもその女性は話している人の口元をみてなにを話しているかがわかるそうです。
ゆっくりはなして顔をあわせながら話せば伝わります。

お菓子も無事渡せてよかった。
休憩中もなんにんかこどもたちが女性のまわりにあつまっていろいろお話を聞きました。

 

耳が聞こえない人はサイレンが鳴っても聞こえないし、大きな声だけじゃ伝わらない。
なにかあったときはその人の近くにいる人が紙に書いたり、身振り手振りで教えてあげる必要があります。 

休憩の後は待ちに待ったごはん準備!
ナマズ先生からアルファ米という防災食の説明。
今回は空き缶をつかってお米を炊きます。
お米リーダーの出番です。

空き缶の上部分を缶切りで切り離します。
なかなか大変。ケガをしないよう気を付けて作業します。

野菜も切って。

カレーが完成!

新聞紙でつくった紙食器にビニール袋をいれてとりわけます。

夕飯が終わったら、今日一日体験したことをみんなでふりかえります。

そしてグループごとに発表。

そして就寝。
みんなおつかれさま。
明日も続きますよー。

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